珪藻土はどのようなメリットとデメリットがあるか?

18 / 12 / 2017

珪藻土 壁

珪藻土は、植物プランクトンの死骸が化石になったものです。ここでは、珪藻土のメリットとデメリットについてご紹介しましょう。

珪藻土のメリット

まず、珪藻土のメリットについてご紹介しましょう。

 

湿度が調節できる

部屋の中の湿度の状態によって、湿気を出したり吸ったりしてくれます。これができるのは、珪藻土に小さな無数の穴が空いているためです。この小さな穴が、自動的に湿気を出したり吸ったりします。穴は2㎚~50㎚の直径で、木炭の5000倍~6000倍の穴数があるそうです。なお、1㎚は10億分の1mです。珪藻土は、40%~60%という人に快適な湿度を自動的に維持する「呼吸する壁」とも言われます。塗り壁材として、住宅では使用されています。夏のシーズンの湿気が多い暑い時は湿気を吸って、冬のシーズンの乾いている寒い時は出すため、結露を防ぐ建材としても使用されています。

 

臭いを吸収する

臭いは、基本的に、鼻にある嗅覚細胞に化学物質の分子が当たることによって感じます。空気中の湿気に臭い分子は溶けるため、臭いは湿気を吸収すると無くなります。一方、臭いが湿気を出す際に出る恐れもありますが、出るスピードは非常に遅いので臭いません。

 

耐火性がある

約1250℃の融点であり、耐火レンガや七輪コンロとして使われてきたほど火に対して強いものです。

 

多くのカラーがある

カラーのラインナップは、漆喰と比較して豊富です。無機質である漆喰は、冬のシーズンになれば白華現象という表面にカルシウムイオンが浮いてきてムラが白くできるものが起きることがあるため、多くあるのはホワイト系のものです。一方、珪藻土の場合は、着色料の顔料を混合することによって、カラーとしてを十種類~数百種類のものが出せます。基本的なカラーであるホワイトやベージュというようなものを使用しながら、オレンジやブルーのアクセントに富んだカラーを使い分けることもできます。

 

天然の素材である

珪藻土は、先にご紹介したように植物プランクトンの珪藻の死骸が化石になったものであるため、天然の素材にこだわっている場合におすすめです。


珪藻土のデメリット

次に、珪藻土のデメリットについてご紹介しましょう。

 

粉がぼろぼろとよく落ちる

壁紙やビニールクロスと違って、触るとぼろぼろと粉が落ちることがあります。手で触ると砂のような感じがします。しかし、このようなデメリットを無くした、珪藻土のツルッとしたものも最近は販売されるようになってきています。このような商品をリビングのように多く人が出入りするようなところには使用しながら、風合い感がある従来のような商品を天井のように人が触らないところに使用するのもおすすめです。

 

混合するつなぎ材・凝固剤のために、効果が少なくなることがある

珪藻土は、塗り壁材の漆喰のようなものとは違って、珪藻土自体では固まりません。そのため、石膏、セメント、合成樹脂などのつなぎ材・凝固剤を混合して施工します。つなぎ材・凝固剤として多く合成樹脂などを使用すると、無数の珪藻土の穴を塞ぎます。例えば、プラスチックの洗面器をスポンジに被せるような感じです。スポンジを濡らす場合は、水を洗面器がはじくためスポンジは濡れないでしょう。このため、珪藻土を使用しても、湿度を調節したり、臭いを無くしたりする効果が、期待していたように得られない場合があります。半分以下の珪藻土の含有率になれば、湿度を調節する性能が漆喰よりも劣るそうなので、高い珪藻土の含有率のものを選択しましょう。

 

醤油をこぼすと吸水性があるため染みになる

醤油をこぼしても壁紙やビニールクロスの場合は、さっとすぐに拭くと染みは無くなります。しかし、珪藻土の場合は、よく染み込むため注意しましょう。

 

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