子どもにやさしい住まいとは?

17 / 12 / 2018

子どもにやさしい住まい

子育て世代の家づくりにおいて、多くの方が重視するのが、子どもにやさしい住まいという観点です。しかし子どもにやさしい住まいとは、一体どういった家を指すのでしょうか。

子どもにやさしい住まいとは、子ども・親の双方が暮らしやすい家だと私たちは考えます。家である以上、住居スペース、間取りが重要であることはいうまでもありません。そして、もうひとつ、周辺環境も、住まいの満足度を大きく左右する重要なポイントです。

ここでは住居スペースと周辺環境の2つのポイントに絞り、考え方の基本について詳しくご説明します。

 

【住居スペース】安全性と利便性を兼ね揃えた場所に

住居スペースを考える上では、子ども目線、親目線、それぞれから見た家をイメージする必要があります。特に幼い子どもにとっては、家の中は安全であることが大切です。一方、親にとっては、子どもの動きに目が行き届くこと、かつ、家事や育児の動線がスムーズであることが重要といえます。

それぞれの内容について、具体的に確認しておきましょう。

 

子どもにとって安全な空間

2018年に消費者庁がまとめたデータによりますと、家庭内で起きる子どもの事故原因の多くは「転倒・転落」「溺水」「やけど」に当てはまります。

ベッドや階段、ソファ、ベランダからの転落、暖房器具や家電に不用意に触れることへのやけど、風呂場での溺水といったケースがあり、こういった問題に対処することが、子どもにやさしい住まいをつくる第一歩といえます。

 

階段の傾斜をゆるやかにする、床暖房など直接火を使わない暖房器具を導入する、バルコニーの手すりの高さを考慮し、さらに子どもが登れるような踏み台を近くに置かないなどもひとつの方法です。

 

また、親の目が行き届きやすい間取りを考えることも大切です。キッチンからリビングで遊ぶ子どもの姿が見える、段差のないフリースペースで過ごす姿がリビングから見えるなど、死角のない空間づくりを心がけましょう。

 

親にとって使い勝手の良い空間

子どもの安全性が重要である一方、そうすることで親側の家事・育児の負担が増えてしまうようでは、結果的にストレスの素になってしまいます。親のストレスは、子どもにも影響を与えてしまうもの。

 

ベビーカーや自転車がスムーズに収納できる土間空間や、洗濯機置き場と洗濯物干し場の動線、キッチンとダイニングの位置関係、収納スペースの有無といった点もポイントです。また、住宅建材や設備に関しても、汚れにくさや掃除のしやすさを確認しておくことで、日々の清掃の手間を省くことができます。

 

親の家事負担を減らすことは、手抜きではありません。その分、子どもに目をかけることができます。子どもにやさしい住まいとは、親にとってもやさしい住まいです。

 

【周囲の環境】子育てしやすい街のポイント

いくら家の中が暮らしやすい、安心できる状態だとしても、周辺環境に問題があるようでは、子どもにやさしい住まい環境とはいえません。土地を購入し、新築物件を建てる場合も、中古住宅を購入しリフォームを検討している場合も、周辺環境や立地条件は重要なポイントです。

 

具体的なチェックポイントをご説明します。

 

周辺環境のチェックは朝・夜両方行うこと

交通量の多さ、街灯の有無、騒音、振動といった環境チェックは必須です。また、つい昼間の状況だけを確認しがちですが、可能な限り朝・昼・夜の全ての時間帯を確認しましょう。昼間は静かで良い環境だと思っても、夜には前の道を夜通し大型トラックが通るといったケースもあります。

 

また、子どもが将来電車、バスで通勤・通学する可能性もあります。部活やサークル、アルバイトの関係上、深夜や早朝に通ることもふまえ、確認しておきましょう。

 

チェックしておきたい、近隣施設までの距離と内容

現在乳幼児であっても、子どもは年々成長していくものです。つい、現状必要な施設だけに目が行きがちですが、成長とともに必要な施設も変わります。近隣にあると便利な施設一覧を作成しましたので、ぜひ参考にしてください。


・公園

・教育関係施設(幼稚園・保育園・小学校・中学校・高校)

・託児所

・最寄駅

・病院(特に小児科・持病がある子どもの場合、診療を希望する科の病院)

・児童館

・図書館

・習いごとの教室 など


自治体によって子育て支援にも大きな差が!

少子高齢化が進む日本では、各自治体が様々な誘致策・支援策を打ち出しています。住宅購入に関するサポートなどもあるため、ある程度エリアを絞り込んだ後に、複数の自治体を比較すると良いでしょう。削減できた予算は、家づくりに回したり、子育て資金に回したりすることも可能です。子育てしやすい住まいを目指すのであれば、実際の家づくり、周辺環境に加え、外部の支援についても情報収集しておきましょう。

 

まとめ

子どもにやさしい住まいとは、子どもにとって安全性の高い住宅であることに加え、大人(親)側から見ても子育てしやすい住宅であることが必須条件です。その上で、周辺環境や自治体からのサポートをチェックするようにしましょう。

 

子どもにやさしい住まい=子育てしやすい住まい・街と捉えることで、優先順位が組み立てやすくなります。本記事を参考に、今一度、子どもにやさしい住まいに求める条件を考えてみてく

 

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