和モダンの住宅の「格子戸」の利点

22 / 12 / 2017

格子戸は、古くから日本人に建具として愛されてきましたが、和モダンの住宅でも利用できるものです。格子戸は、平安時代の日本において、貴族の住宅や神社仏閣の寝殿造で戸として使用されて、建具として利用されてきました。町並みを造るデザイン要素の大切なものでもあり、例えば、縦格子戸が京町家で並んでいる通りは、日本の古き良き町並みとして広く国内外に知られています。格子戸は、現在の住宅において、和モダンの洗練された住宅を造るための定番のものになっています。ここでは、和モダンの住宅の格子戸の利点についてご紹介しましょう。

住宅全体のイメージを決める

エクステリアとして格子戸を考えれば、住宅全体のイメージを決める力があることが分かります。例えば、住宅の正面の格子戸の場合は、玄関とそばにあるエアコンの室外機を隠しているのみですが、存在感がしっかりとあり、しかもさりげないイメージです。住宅の顔として、少しでも格子戸をデザインに採用すれば、外観が和モダンのイメージ深いものになります。格子戸の玄関は、それとなく外の気配が分かり、日光が差し込めば、美しい陰影があります。玄関周りとして一味違うものにしたいのであれば、格子戸を選択する価値が十分にあります。住宅の正面の主役を和モダンの格子戸すれば、伝統的な美しさがイメージできるのみでなく、伸びやかなイメージを縦ラインの効果で与えてくれます。また、住宅の顔が昼間と夜間では全く違ったイメージになることが、格子戸の利点です。灯りが家の中に灯ると、ほんのりとした光が格子戸の奥に見えることによって、奥行きができ、立体的な昼間のイメージとは違う外観になります。格子戸の利点は、視線は通しにくく、光は通すことです。

ゆるく居住スペースを仕切る

次に、格子戸をインテリアとして考えてみましょう。現代の住宅では、リビングダイニングがメインですが、上手にスペースを仕切ることは非常に大切です。例えば、格子戸でリビングを仕切ることによって、ダイニングとの距離感が付かず離れずのものになり、リビングスペースがくつろげるものになります。開け放しにできることも大きな格子戸の利点です。白い和モダンのインテリアを切り取るように格子戸で和室を囲んだ場合は、和室と現代風の階段室との存在感の対比が新しいものです。格子戸の場合は、透過性が適度にあるので、曖昧に周りとの境がなり、和モダンの住宅に和の寛ぎが溶け込むのをサポートしています。和室をリビングの横に造るつもりであれば、格子戸で独立した和室を考えてみるのもいいでしょう。間違いなく、居住スペースとして一味違うものが生まれるでしょう。

快適さが部分使いでも非常に良くなる

格子戸は、住宅が密集している場所の庭やテラスにこそおすすめしたいものです。外をあまり遮断し過ぎないで、風と光は通して、目隠しをしてプライバシーを保護する、というような塩梅の絶妙なものが叶えられます。リビングを開け放しにして連続したスペースにすれば、開放感もあります。格子戸を設ければ、広いスペースになる効果があるケースもあります。格子戸に階段上の一部のロフトをすれば、光がトップライトから漏れて、狭い現代の居住スペースに広がりを少しもたらしてくれます。お互いに上階と下階の気配が伝わるため、距離感もスペース同士で近くなります。新鮮なケースとしては、格子戸で半分螺旋階段を囲うというような部分使いがあります。格子戸が光に向かって伸びているようなイメージは、上階への期待感が高まります。格子戸は、アレンジも案外と容易で、豊富にバリエーションがあるため、快適さを狭い現代の住宅にもたらしてくれます。

 

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