暗い家を明るくする採光のコツ
29 / 05 / 2019
明るい光が差し込んでくる家に憧れながらも「窓が少ない」「ビルに囲まれている」「隣家が密接しているため、カーテンを閉めざるをえない」「そもそも日当たりの悪い立地」など、居心地の悪さを感じながらさまざまな理由から、仕方ないと諦めてはいませんか。
立地や周囲の環境を変えることは難しいかもしれませんが、リノベーションや工夫によって家の明るさを変えることは可能です。「採光」こそが、家の明るさを変えるキーワード。
今回は、暗い家でお悩みの方に向けプロ直伝の「採光」のコツについてお話しします。
Table of Contents
日当たりが悪い暗い家がもたらす影響
日当たりが悪い暗い家での生活は、住んでいく上でもあまりよくない影響を及ぼすものです。まずは、具体的なデメリットについて見ていきましょう。
衛生面での問題
日当たりが悪く、暗い家は湿気が溜まりやすいものです。カビも生えやすい環境のため、ぜんそく、気管支炎の症状がある方や、子育て中の方は、特に気にかける必要があります。
光熱費の問題
リビングなど家族が長い時間過ごす部屋の日当たりが悪い場合、特に冬場の光熱費が高くなる傾向があります。家を購入、建築する際には暖房に関するランニングコストを考えておく必要があります。
精神面の問題
人間の身体には「体内時計」があり、体内時計のズレは日光を浴びることでリセットされます。しかし、日当たりが悪い家の場合、リセット機能がうまく働かず、生活リズムが崩れる傾向にあります。さらに生活リズムが乱れることで、ストレスが溜まるなど精神衛生上にも悪影響を及ぼします。
暗い家を明るくするリノベーション・リフォーム
暗い家を明るくしたい場合、窓の大きさを変えるなどのリノベーションがあげられます。具体的な内容についてご紹介します。
窓の増設・既存窓の開口
光が入る量が少ないケースであれば、窓の増設が効果的です。目線の高さの窓では隣家の視線が気になる場合でも、天窓をつけたり視線を遮るガラスブロック、乳白色や模様が入ったガラスにしたりすることで問題はクリアに。
既存の窓の開口を大きくする方法も効果的です。ただし、既存の壁を壊す必要があり、工事が大掛かりになりがちです。状況によっては、耐震性が劣る可能性もあるため、充分に相談するようにしましょう。
リビングを2階へ
1階よりも2階の方が日当たりの良い家は多いもの。家族が長い時間を過ごすリビングなどを思い切って2階にすることで、光を取り入れやすくなります。
中庭からの採光
スペースに余裕がある場合は、吹き抜けや中庭をつくる方法もあります。窓からの採光が難しい住宅密集地の場合も、1階、2階の窓を中庭に向けて配置することで、採光効率を高めます。
採光の為の中庭であれば、広さはさほど必要ありません。シンボルツリーを植えると、採光に加えデザイン性を高めるメリットもあります。
2階から1階へ光を届ける
1階の一部を吹き抜けにし、かつその真上の天井に天窓(トップライト)やハイサイドライトを設置することで、窓の採光だけに頼ることなく、家を明るくすることができます。また「吹き抜けはちょっと・・・」と思われる場合は、2階部分の床の一部をガラス素材やグレーチングに変更する方法も。
必要コストや今の家の状態と合わせて、検討してみると良いでしょう。
暗い家を明るくするために今すぐできる対策
将来的にはリノベーションも検討したいけれど、まずは今すぐ自分でできる対策を知りたい方も多いのではないでしょうか。今すぐできる対策について、早速、ご紹介します。
カーテンを交換する
現在お使いのカーテンが、一般的な厚みの生地であれば、カーテンを交換するだけで採光効率が変わります。鏡のように光を反射するミラーレースカーテンは、光を反射させる仕組み。外の景色をカーテン越しに見ることができる一方、外からの視線を防ぐ効果もあります。
カーテン以外であれば、半透明のシェード、障子風のスクリーンなども良いでしょう。障子は自然光を取り入れやすい反面、和のイメージが強く、部屋の雰囲気によっては合わないことも。障子風スクリーンであれば、和洋問わず調和します。
壁紙、床の色を明るくする
白色には、光を反射させる効果があります。現在の壁紙がダークカラーの場合は、ホワイトやアイボリー、ベージュといった明るめのカラーに変えるのもひとつの方法です。太陽の光だけでなく、照明も反射させてくれるため、部屋全体を明るく見せる効果が生まれます。
LED照明や間接照明をつかう
従来の照明に比べてLED照明は、明るく耐久性が高いです。照明を変えることで、家の雰囲気は大きく変わるもの。間接照明や床置き照明を上手く使い、壁や床に光を反射させることで部屋を明るく見せる方法も有効です。
まとめ
部屋の雰囲気を大きく左右すると言っても過言ではない「光」。家族の健康や生活の暮らしやすさといった点からも「採光」が重要なキーワードとなることがお分かりいただけたのではないでしょうか。今回ご紹介した内容は、リノベーション・リフォームから、今すぐ取り入れられるポイントまでさまざまです。現在の住宅の日当たりや明るさに対し悩んでいる方は、ぜひ本記事をお役立てください。
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