2x4(ツーバイフォー)工法のメリット&デメリット、リフォーム時の注意点

10 / 05 / 2019

日本の木造住宅は、梁と柱で建物を支える構造の木材軸組工法とアメリカを中心に普及した壁で建物を支える構造の24(ツーバイフォー)工法の二つに分けることができます。どちらもメリットとデメリットがあり、家づくりやリフォームに求めるものによって、適した工法が変わります。

ここでは24工法のメリットとデメリット、さらにリフォーム時の注意点についてお伝えします。工法の選び方について悩んでいる方は、ぜひ参考にしてください。

 

2x4(ツーバイフォー)工法の3つのメリット

2x4工法は壁を面と捉え、箱のような形で建物を支える工法です。まずは24工法のメリットから、お伝えします。

品質が一定

2x4工法は既製サイズの角材(2インチ×4インチ)を部材として枠組みをつくり、木製パネルを組み合わせることで壁や床、天井といった面部分をつくる工法のため、ほぼ全ての材料は工場などで製作されています。そのため現地では組み立てるのみといったことが多く、作業者の技術や知識に出来栄えが左右されることはありません。完全にシステム化・マニュアル化されているからこそ、一定の品質をキープすることが可能です。

工期が比較的短い

材料が工場で製作されることから、現場での作業は大幅に短縮されます。大工さんの手作業により進められる木材軸組工法と比較した場合、数ヶ月早く家が建つといったケースも少なくありません。

工期が短くなるということは、付随するコストが削減できます。また、家を建てる側にとっては、仮住まいの期間が短くなるといったメリットも生まれます。

気密性、断熱性が高め

2x4工法は、簡単にいいますとパネルを組み合わせた家づくりです。そのため、木材軸組工法に比べ隙間ができにくく、気密性が高くなります。気密性が高い家は、部屋の中の温度をキープしやすいため、冬は暖かく、夏は涼しくといった家を実現しやすいといえます。

断熱材を詰める際にも、筋交いなどを使った複雑な構造ではない分「隙間なく詰めやすい=断熱性が高まる」といったメリットもあります。

 

2x4(ツーバイフォー)工法の3つのデメリット

一方、24工法にもデメリットは存在します。こんなはずではなかったと思うことがないよう、デメリットについても理解しておきましょう。

 

開口部の制限などがあり自由度が低い

2x4工法の場合、面構造(面で建物を支える)のため、軸組工法よりも大きな空間が作りやすい反面、開口幅などが制限されるなど間取りの自由度は劣ります。外壁隅角部に窓を設置したり、壁一面に大きな窓を設置したりすることもできません。プランニングにも制約が多くなることを理解しておきましょう。

また、将来的なリフォームにも同じことがいえるため、将来間取りを変更したいと考えている場合は注意が必要です。例えば「子ども部屋は2室作る。ただし、将来的には1室にしたい」といったイメージを描いている場合は、新築設計の段階で話しておくとよいでしょう。

対応している業者が少ない

近年増えてきた工法とはいえ、木材軸組工法と比較すると、歴史も浅く施工数が少ないことから、対応している業者には限りがあります。大手ハウスメーカーに関しても、全てが対応しているわけではありません。依頼したい業者がすでに決まっている場合は、対応可能かどうかを事前に確認しておきましょう。

また、24工法の場合、木材軸組工法に比べ、作業者の技術レベルが低いケースもあります。契約上の仕事をしている立場のため、細かな質問に対しては答えが得られないかもしれません。

木の長所を活かしにくい

2x4工法の場合、パネルで面を構成するため、木の特徴である調湿機能や梁を見せるといったデザインの恩恵を受けることはできません。また機密性が高い反面、高湿度の環境下にある場合は結露が発生しやすくなります。そのため結露対策などを検討する必要があり、結果的にコストが高くなることもあります。

 

2x4(ツーバイフォー)の住宅をリフォームする際の注意点

2x4住宅をリフォームする場合、壁をなくして間取りを変えることや大きな窓を開けることは、難しいケースが多いです。その理由は、前述しましたように建物を面で支える仕組みにあります。

しかし、だからといって24住宅が大規模リフォームに適していないというわけではありません。構造を理解し、豊富な経験を持つ業者であれば、様々な要望に応えてくれる可能性は高いです。24住宅をリフォームする際には、必ず構造と補強について十分に理解している業者を選びましょう。

 

まとめ

2x4工法は、納期の短さや職人さんの個々の技術・知識による品質レベルのバラつきがないこと、気密性や断熱性が高いことが特徴的な工法です。その一方、自由度の低さやリフォームの際に制約があることを踏まえ、工法選びの参考にするとよいでしょう。

木造建築の良さと一定の品質水準を満たす条件を兼ね揃えている24住宅。家づくりやリフォームの優先順位と照らし合わせながら、工法を選ぶ際の参考にしてください。

 

 

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