施主支給のメリット・デメリット

08 / 02 / 2019

家づくりにおける施主支給とは、ひとことでいいますと「施工会社の代わりに、建材や設備を発注・購入し手配する」ことです。

一般的には、家を建てる際には建材や設備を含めて施工会社に依頼するケースが多いものの「こだわりを持って選びたい」「コストを抑えたい」といった理由から、施主支給を選ぶ人も少なくありません。その一方、メリットにばかり目を向けすぎて「想像以上に時間がかかる」「予定よりもコストが高くなった」といったデメリットを感じることもあります。

まずは、施主支給のメリット、デメリットを確認しておきましょう。

 

施主支給を選ぶ3つのメリット

早速施主支給の3つのメリットについて、見ていきましょう。

 

好みや予算に合わせて、自由に選択できる

施主支給のメリットは、なんといっても制限なく自由に選択できる点です。依頼する施工会社によっては、特定のメーカーの建材や設備以外の使用ができないケースもありますが、施主支給であれば全く問題がありません。

自由に自分の好みのデザインや素材を選ぶことができます。また海外から個人輸入として入手したり、友人や知人のアイテムを活用したりすることも可能です。

 

コストを抑えることができる

アウトレットや中古品、低価格販売のお店を上手に活用することで、コストを削減することができます。抑えたコストは、別の箇所に使うこともできる点もポイントです。

 

現在の住まいの品を再利用できる

例えば「現在住んでいる家の柱には思い出が詰まっているので再利用したい」「今使っている設備をそのまま移動させたい」といったことも、施主支給にあてはまります。再利用が可能な部分は、きちんと使うことで、費用の負担を抑えることができ、かつ環境にも優しい家づくりができます。

 

施主支給を選ぶ3つのデメリット

施主支給のメリットとデメリットは、実は表裏一体です。「こんなはずじゃなかった」と思うことがないよう、デメリットについても確認しておきましょう。

 

自分で選ぶためには情報収集や知識が必要

自分好みの建材や設備を選ぶことができるメリットがある一方、選ぶためには自ら情報収集をし、使いたい場所に適しているかどうかを判断する必要があります。一般の人はデザインや見た目に目が行きがちですが、ほかにも仕様や特性、規格といった点も重要です。時間、知識の両方が必要であると考えたほうが良いでしょう。

また、建材や設備を選んだ後も、施工会社に対して仕様の確認やスケジュールの連絡など様々な説明が必要です。購入先と施工会社の間に入りやりとりをしなければいけないことも、手間と時間がかかるため、デメリットといえます。

 

ローン適用外となるケースやトラブル対応も

通常、施工会社を通じて購入する建材や設備に関しましては、住宅ローン、リフォームローンの適用範囲内となります。しかしその一方で、自ら購入する分は、購入先との直接のやりとりとなるため、適用範囲外になる場合があるため、確認が必要です。

また、発注した建材や設備は、全て自分で検品する必要があります。また、万が一トラブルが起きた場合も、自分で対応することが求められます。建材や設備が不良品の場合、その後の工事スケジュールにも大きく影響を及ぼすため、注意が必要です。

 

流用や再利用に関するトラブルは自己責任

基本的に、新築やリフォームに関しては施工内容に関する一定の保証があります。しかし、流用や再利用をした部分に関しては、保証の範囲外となるため気をつけてください。建材や設備の耐久性に関しては、見た目だけでは判断できないケースもあります。

 

施主支給を上手く活用するために

施主支給は、施主側の負担が大きく時間や手間がかかる一方で、自分の思い通りの家づくりができる大きなメリットがあります。その思いを叶えるためのポイントについてお伝えします。

 

施主支給の意志を早めに伝え説明の準備を整える

施主支給を選ぶ以上、明確なビジョンを持ち、さらに購入先や施工会社に説明できるように準備することが必要です。他の家の施工事例や写真なども活用し、具体的にかつ熱意を持って説明できるようにしておきましょう。「なぜそうしたいのか」といった理由もあるとより効果的です。施工会社には、早めに施主支給希望の意志を伝えておくことも必要です。

 

工事の責任範囲や納品の手配、置き場などの確認を行う

デザインや見た目ばかりに気を取られていては、施主支給を選ぶリスクは高いといえます。カタログや見本を取り寄せる、ショールームに足を運び実際に話を聞く、雑誌や本などを活用し知識を得るなどの方法がおすすめです。施工会社ともある程度対等に話ができるようなレベルであれば、話が進みやすいでしょう。

また、工事の責任範囲やメンテナンスについても明らかにすべきです。納品の手配は、工期に合わせることができるかどうか、置き場や運ぶ場所の動線の確保、運び方なども確認しておきましょう。納品された品物は、責任を持ち早めに確認する必要があります。

 

柔軟な姿勢を忘れずに

あなたが選んだ建材は、施工会社が初めて取り扱うものかもしれません。選んだ設備を導入することで、他の部分の工事内容を変更する必要が出てくるかもしれません。譲歩できる場所は譲歩する姿勢を持ち、話すことがトラブルを避けるコツです。

 

まとめ

施主施工のメリット・デメリット、さらに施主施工を成功させるためのポイントについてご紹介しました。自分好みの家づくり、リフォームを目指す際の強い味方となってくれる施主施工。有効活用するために、ぜひ本記事をお役立てください。

 

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