店舗レイアウトの押さえておきたいポイント

19 / 10 / 2018

カフェインテリア

ここからは二回に分けて、店舗デザインで押さえておきたいポイントについて説明します。第一回目となる今回は、店舗レイアウトに関する内容です。

店舗レイアウトの良し悪しが、実際の売り上げを大きく左右することをご存知でしょうか。まずは、店舗レイアウトの重要性について、お話しておきましょう。

また、店舗とひとことで言いましても、物品販売やサービス、飲食業など内容は様々です。そこで、ここではおおよそ全ての業種に必要となる「動線計画」「商品の配置」「什器の配置」「レジカウンターの配置」に特化し、説明します。

店舗レイアウトが売り上げを左右する?

店舗レイアウトが売り上げを左右する、その具体的理由についてお話しましょう。売り上げとは、ご存知の通りお客さまの数×単価によって計算することができます。

お客さまの数を増やすためには、CMなどの宣伝も重要ですが、コンセプトを明確にし、サービスを改善することが必要です。

一方、単価を上げる場合、いかにお客さまに長く店内にいていただくか、店内の隅々まで歩いていただくか、全ての商品に目を向けていただくか、より高級な商品を欲しいと思っていただくか、といった点が重要になります。

こういったテクニックは、店舗レイアウトによってある程度コントロールすることが可能です。


店舗レイアウトにおける5つのポイント

売り上げを伸ばすための店舗レイアウトには、条件があります。売り上げを伸ばすと聞くと、金銭的なメリットに目が向きがちですが「売り上げが伸びる=お客さまの満足度が高い」わけですから、双方にメリットが発生しています。ここでは、ポイント別に、具体的内容についてお話します。

 

動線の計画(お客さま)

サービス提供店舗であれば、入り口から提供場所までスムーズに進めること、商品購入店舗であれば、店内の隅々まで回れるような動線が基本です。死角となりやすい角や別部屋などがある場合、目を引くデザインにしたり、什器や植物などを置き、興味がわくような仕組みをつくったりする方法もあります。

飲食店であれば、テーブルとテーブルの間隔や、トイレに行くまでの動線なども意識する必要があります。

 

動線の計画(スタッフ)

お客さまの動線は、長いほうがいい場合、短い方がいい場合とケースバイケースですが、スタッフに関しては、全て動線が短くなることがベストです。どうすれば、スタッフがスムーズにサービスを提供できるのか、飲食店であればどうすればスムーズに調理場が動くのか、考える必要があります。

 

商品の配置

お客さまの動線とも関係する部分ではありますが、雑貨などの商品を販売する店舗の場合、効率性を重視した配置にしない方が良いといった考え方があります。

目的を持ってお店に来られたお客さまが、すぐに目的の商品を発見し、レジに向かう場合、これは一見良いことのように思えますが「ついで買い」「衝動買い」の要素が一切ありません。「思いがけず素敵な雑貨を見つけたから、当初の予定にはなかったけれど購入しよう」と思わせるのもまた、店舗レイアウトの力です。

一方、わざと空間に余白をもたせた商品配置にすることで、商品の高級感をPRするといった効果も生まれます。ここでも店舗のコンセプトと商品配置は連動していますから、コンセプトの重要性についてもお判りいただけたのではないでしょうか。

 

什器の配置

商品の配置が、お客さまの購買意欲を左右するものだとしたら、什器の配置は店舗の雰囲気、イメージを大きく左右するものだと言えます。また、動線をスムーズにするためのひとつとして使うのか、それとも遊び心あるスペースの表現として使うのか、目的によって配置場所も変わります。

また、思い入れのある什器を使用する際には、全体のバランスを見失いがちです。配置と共に、店のコンセプトにあっているかといった根本的な部分についても確認するようにしましょう。什器が商品よりも目立ってしまっては、本末転倒です。

 

レジカウンターの配置

レジカウンターは、どこにあるかわかりやすくする必要がある反面、商品販売店舗であれば、直行する前に、他の商品に対しても目を向けてほしいといったオーナー側の思いもあることでしょう。

適度にバックヤードに近く、なおかつスタッフが立った際に、店内にいらっしゃるお客さまに不要な威圧感を与えないといった工夫も求められます。


まとめ

店舗デザインの中でも、売り上げなど直接的な部分に大きな影響を与えるのが、店舗レイアウトです。ここでご紹介した5つのポイントを基本とし、思い描いている自分のお店では、どういったことが必要かを考えてみると良いでしょう。

ただし、店舗のコンセプトによって、求められるレイアウトも異なります。必ずしも効率が良く、無駄のないレイアウトが好まれるわけではありません。こういった部分は、店舗デザインを依頼する際に、綿密に打ち合わせを行うことで解決可能です。

次回は、店舗の内装が重要となる理由、そして店舗の内装を決める際に意識するべきポイントについて、お話をしていきます。

 

第一回目 店舗レイアウトの押さえておきたいポイント

第二回目 店舗の内装を決める際に押さえておきたいポイント

 

052 753 4785
受付時間 AM 9:00 ~ PM 5:00

どんなんことでも、お気軽にon2 Achitects 建築設計事務所にご連絡ください !